イチロヲ

オーガズム・真理子のイチロヲのレビュー・感想・評価

オーガズム・真理子(1985年製作の映画)
4.0
最愛の婚約相手を亡くした衝撃により性倒錯者となった女性(清里めぐみ)が、エクスタシーという名の猟奇殺人行為に没入していく。男の血を欲するようになった女性の悲哀を描いている、日活ロマンポルノ。

端的に言うと「ロマンポルノmeetsハマーフィルム」。恍惚状態と猟奇殺人を重ね合わせるというド定番のモチーフだが、荘厳なオーケストラが劇伴に採用されており、ヴァンパイアを想起させられる演出が随所に含まれている。

生理が始まり、経血が流出すると、子宮の疼きが高まり、男の血を欲するようになる。キッカケが弱いような気がするけれど、荒唐無稽な展開にすべてを持っていかれる。騎乗位で首根っこにナイフを突き刺し、血しぶきブシャーのゴア描写がカッコいい。

ヒロインの真正面を向いた乳房が美麗であり、極力消しを入れない映像のままで、下腹部のギリギリの線まで露出してくれる。男優陣では、ヒロインを助けようとする警官役の平泉成が、ベスト級の芝居を見せてくれる。
イチロヲ

イチロヲ