このレビューはネタバレを含みます
古いもの、寂れて新しくなろうとするものが混在する、中国のとある町に、映画の撮影隊が、1か月後の撮影開始を前に準備でやってくる。そこに関わる人たちの、異なる視点3話から成る一作。
上映後、リモートQ&Aに登場した監督は、今どきな若者。もともと撮ろうとした作品が挫折し、そこから脚本家とともに新たに生みだした、という、
まさにそれをネタにしたような作品で、ラップの取り入れ方とか、CGなどでやっても良かったかもしれないが実写にこだわり、タイミングが合うまで17回撮り直したカットとか(第2話の、ここ、ほんとチャーミング)そういった映画づくりへの情熱が、さらりと淡々と進むなかに、にじみ出てる。
中国の若きカウリスマキ?みたいな。なんとも言えない、やわらかさと辛辣なメッセージが共存していて、そしてクスクス、わははっと笑ってしまう、登場人物たちの言動。
(第1話、食堂の若奥さんか魚をさばくとこ、その前にあったことからの繋がり、めちゃ面白かった)
セリフもほんと上手い。楽しい!会場、湧いてました。