ヤスマサ

レギオンのヤスマサのレビュー・感想・評価

レギオン(2010年製作の映画)
2.7
人類を見かぎった神が、天使の軍団レギオンを地上へ送り粛清を始めるSFホラー。
人里離れたモハべ砂漠に建つダイナーを舞台に、人類が生き延びる希望となる子を宿したウェトレスのチャーリー(エイドリアンヌ・パリッキ)を襲ってくるレギオンを迎え打つ。

外界との通信が途絶えたダイナーにやってきた老いたマダムが突如豹変し、ダイナーにいる人たちを襲い始める不可解な事件が起こる。
そこにやってきたミカエル(ポール・ベタニー)は、神による粛清が始まったことを告げるが、俄かには信じがたい。
ダイナーにやって来た老いたマダム始め、アイスクリーム屋や後からやってくるその他大勢…、神により送り込まれた天使に乗っ取られた奴らだというが、あれは悪魔にしか見えない。
神の命で降臨した大天使ガブリエル(ケヴィン・デュランド)は、救世主キリストの受胎告知をした天使なのに、この映画では人類の救世主を殺しにやって来る立ち位置だ。
救いであるはずの神や天使らの本当の姿は、もしかすると悍ましい姿なのかも知れない。
神がつかわす者達の力に、非力な人間ではなす術もなく、人間側に立ったミカエル頼みだ。
なのに終盤でミカエルが言い放つ「子供は生まれるべきでなかった」に、観ていて拍子抜けした。
ミカエルは人間から天使に転生するが、それは神の御心に沿ったため…、結局、神はどうしたかったの? 神の自己顕示欲?と疑問が残る映画。
かなりの俳優陣を贅沢に使った映画だが、中身が薄すぎて勿体無い。
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