O次郎

銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第一章のO次郎のレビュー・感想・評価

4.2
銀英伝新シリーズ第3章。
豪華キャスト・スタッフで毎回安心して観られる稀有なシリーズだが、今回は物語展開上、主要登場人物が誰も死なないのでそういう意味でも至って安心して観られる。

今回は過去エピソードが中心で、元帥になる前のラインハルトがミッターマイヤー・ロイエンタールと出会う件に一番の比重が置かれている。
ミッターマイヤーの細君のエヴァ、旧シリーズではなんだかキャンディ=キャンディみたいな浮いたビジュアルだったが、本作ではまずまず。
その代わりに、というわけではないが、ブラウンシュバイク公の姦計でミッターマイヤーが囚われた際の拷問担当の看守のビジュアルがベルセルクのキャラクターみたいで浮いてたなぁ・・・。

また、旧シリーズでは全編通してほとんど空気のようだったスパルタニアンでの宙間戦闘が、ユリアンの初陣に絡める形でじっくり描かれており、かなりのクオリティで展開されているのでおススメ。
本章ではほとんど戦闘シーンが無いが、この宙間戦闘シーンだけでお腹一杯になれるかも。

ともあれ、銀河帝国と自由惑星同盟それぞれの雄の出会いと親交を描くのと対比する形で、キルヒアイスを失ってから取りつかれたように覇を進めるラインハルトの”王の孤独”が際立った。
そんなこんなで、次章のイゼルローン要塞奪回の攻防に安定の期待感。
O次郎

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