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銀河英雄伝説 Die Neue These 激突 第三章のquatorzeのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

要塞戦!

ヤン提督不在のイゼルローンで要塞戦。メルカッツが手をさしのべ、全力で自分たちの場所を守る。現実世界を思えば戦闘シーンにワクワクしている場合ではないのだけど、戦争が起きている現実を思うと政治家の「愛国心」とヤンの友人たちのいる自分の「家」を守るための戦いとが考えさせられるものがあった。

政治家が安全なところから戦争を美化し、都合の良いように軍を動かし利益を得るのが文民統制だというのか。有力者の子は戦争に行かずマスコミは政治家の息がかかっていて真実が報道されない。自由惑星同盟の民主主義が思った以上に危機に迫っている。逆にここまで民主主義が危機に陥っているからレベロがヤンの政権奪取からの独裁、第二のルドルフ皇帝化を疑っているとも思える。完全に舞台が整っている。ヤンがどれだけ興味ないと言っていても。

ぬるぬる動く要塞戦の迫力もいいけど、人それぞれな人間関係の描き方も素晴らしい。そしてこの時代に戦争を戦争を描く作品の意味。
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