私の顔の前にある全ては神の恵みです
明日はありません
過去もなく 明日もなく
今この瞬間だけが天国なのです_。
死を悟ったサンオクはアメリカから帰国。一時不仲であった妹と再会し、共に喜び合う。
かつて俳優であった彼女は映画監督とも会い、映画製作の話を持ちかけられるも、自分の余命がわずかであることを告げる。
そんな彼女の一日が綴られる。
度々彼女自身のモノローグが挟まれる。
故郷にいること、今この瞬間を生きていることを謙虚に受け止める言葉の数々。生きている実感を噛み締め、喜ぶ。
淡々としているけど、故郷へのノスタルジックな思い(感傷的ではない)と、生命の尽きる前に全てを受け入れた境地が見せる風景に静かな感動を覚えました。