グッチー

METライブビューイング2021-22 ムソルグスキー「ボリス・ゴドゥノフ」のグッチーのレビュー・感想・評価

4.0
最後に見た2019シーズンの「さまよえるオランダ人」から、1年半ぶりにMETオペラを劇場で鑑賞しました。

2021シーズンの開幕作品は、ムソルグスキーの「ボリス·ゴドゥノフ」。

今回上演された1869年版は初めて見ましたが、権力を手にした者の悲哀劇というテーマについては、こっちのバージョンの方がスッキリとまとまった感じで良かったと思いました。

また、演出についても、大きな年代記が舞台上に存在することで、歴史物としての本作を上手く表現しているなぁと感じました。

主演のルネ·パーぺ氏の歌声も素晴らしく、特に第5場の「わたしは最高の権力を手にいれた」は聞き所でした。
あんな感じで、権力者の悲喜交々の独白を長く聞かせるのは、普通の映画では難しいと思いますので、やはりオペラなどの舞台劇の良い面だなぁと改めて思いました。

1面半ぶりで、個人的には5回目のシーズンも完走できるよう、残り9作も楽しみに見続けていきたいと思います。
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