やましん

クナシリのやましんのレビュー・感想・評価

クナシリ(2019年製作の映画)
4.2
昨今、知床観光船の事故や、ロシア空軍機の領空侵犯問題で耳にすることも多い【国後島】。
その歴史と島民の暮らしや考え方を考察するドキュメンタリー。

6000人ほどの島民が暮らし、ロシアによる実効支配が続く。

映画では、今も残る日本・ロシア両軍の駐留の名残り、生活基盤も整わない貧しい暮らしを紹介している。
しかし、今も日本軍の降伏のデモンストレーションやロシア軍の戦没者追悼イベントが行われている。
映画を見て感じたのは、不法占領の地であっても、ここはまさしく『ロシア』なんだ、と。

過去を紐解くと、ここにもロシア軍の破壊の歴史があった。
ウクライナ侵攻は、日本人にとって決して他人事ではないと思えます。

北方領土の日本返還について、ロシアの将校のコメントが最後に出てくるが、痛烈な本音を語っていた。

ロシアが世界から孤立する現在の世界情勢も受けて、大変考えさせられるドキュメンタリーでした🫤。
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