オッペンハイマーの見た風景はこのようなものだけだったのか。IMAXでは見なかったが(もう上映時間が合わない)あのシーンのためだけなら必要性は感じない。技術よりも対話劇として見ていたので。
とにかくノーランの作品の中では、たぶん一番キャラクターが分かりやすかった。
コンピュータの父と称された第二次世界大戦下のドイツの暗号「エニグマ」を解読したアラン・チューリングの晩年も明るいものではなかった…国家に運命を預け、成果を残した科学者たちよりも政治の力がとにかく強い。どの国にいてもだ。
オッペンハイマーが来日していた話はまだ学生時に聞いたことがあり、せめてその時期そこまで描いていたらノーランはどんな脚本を書いていたのか聞いてみたい。
対話中理論物理学という単語をこれでもかと何度も聞いているわけだが、あのレフ・ランダウ(あのDAUプロジェクトのだ)も同時代の理論物理学者でソ連側の原水爆開発に関わったこともあるらしい。
物語の登場人物は無関係な映画同士で繋がってる。