無何有郷

オッペンハイマーの無何有郷のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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パリで鑑賞。もっと彼個人の苦悩とか倫理の話かと思いきや事前情報から予想していたよりより政治的というか、集団心理ゲームを観ているような。オッペンハイマー自身が共産党と少なからず繋がりもあり、組合活動もしていたりということを全く知らなかった。原爆を正当化も美化もしておらず、むしろ如何に馬鹿げた政治ゲームや覇権争いに利用されてきたかということに焦点があって良かった。広島や長崎の描写がないというのも、オッペンハイマーの視点に寄り添ってるからそれはそうなのだという話で、被害を矮小化していたわけではない、と思ったけど。ともあれこれは日本でこそ公開してほしい。
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