オッペンハイマーのレバブルのネタバレレビュー・内容・結末

世界を滅ぼす爆弾を作った男。彼をどう見るか、世界が問われる。


この作品を、オッペンハイマーという人物をどう受け取るか、ノーラン作品で最も自身の鑑賞態度を問われる作品だった。音楽が前作に続き非常に感情的で大きな存在感。投下を喜ぶ拍手喝采のシーンは、群衆の感情と自分の感情の乖離、悲しさに涙が出る。物議を醸した被曝の場面については、オッペンハイマーが惨禍を見ようとしない場面に、メタ的にもその態度が濃縮されてると感じ、納得した。主観ゆえの見える世界の狭さがよく現れていた。若干ファムファタール感や象徴的な台詞の強調が過ぎる感もあったが観られて本当に良かった。ただ、これを観てバーベンハイマーミームに乗っかれる精神だけは理解ができない。