LSD

オッペンハイマーのLSDのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

13:35- IMAX

本当に恐ろしいものを生み出してしまった

大好きなノーラン監督の映画だけど今回は訳が違う。ノンフィクションで、テーマも原爆の父について。私は被爆国の国民でもある。ノーラン監督の映画ということは置いておいても、観るにあたる心構えが全く違った。

映像や音響、なるべくCGを使わない監督の表現方法たちは変わらずとても素晴らしかった。印象的だったのは若い頃の博士の頭の中の表現の仕方。頭の中にうるさく広がる壮大なエネルギーの世界やその感情が見ている我々にもわかるようだった。カメラワークや色調等はいつも通りブッ刺さった。本当に映画の撮り方が上手い。監督の作品は「映画」を見ていると強く実感できる。

オッペンハイマーはクズ男ってのもわかった。原爆の親への憎しみではなく、現代にも通づる人間性のクズさね。浮気しまくったり、どこか責任転嫁する癖があるような人間。原爆を作れてしまう才能を持つネジ飛んでる人間だしまあそりゃそうか。

後半の公聴会やその他のシーンは、集中力が切れかけてたのもあり理解できていないところも多かった。ロバート、お前敵だったんだな。あんなクズ夫を持っても支え続けた夫人に最大のリスペクトを。

作中に散りばめられた原爆や核戦争への恐れのシーンたちが、ラストシーンの絶望と核への畏怖をより強くさせた。
「もう破壊された。」
重すぎるセリフ。最後のこのセリフ、観てるやつみんな膝から崩れ落ちる。映画終わってみんな喋ってなかったもんね、クソ静かに退場してたわ。

長く密度も濃く一度じゃとても理解しきれない。感情も感想もうまく整理できていない。もう一度見たいと強く思った。

とても長い作品で、他にも長尺作品いくつか見てきたが思ったより短く感じた。

てかラミマレックよかった〜
LSD

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