オッペンハイマーのぐらのネタバレレビュー・内容・結末

言葉にできない感情も多々有り。原爆の父オッペンハイマーの原爆完成、そしてその後に至るまでの追想体験だった。軍拡懸念や被害者への道徳的な呵責、実際の思考は判らないけれど、そういったものに苛まれていたことは間違い無いのだろう。しかし結局のところ、権力や妬み嫉み、人間の愚かさ小ささによって、多くの人間が大成したり、同じ人間を虐殺する原動力になってしまうということだろう。トリニティ実験成功の衝撃と歓喜のシーンでは、その後の惨劇を思いとてつもなく辛い気持ちになった。映画全体としては流石の構成と表現の仕方であっという間の3時間だった。日本人としてこの映画、そして歴史的事実への向き合い方、さらには今現在を考えさせられる映画だった。