「原爆の父」とされたJ・ロバート・オッペンハイマーの伝記映画
3時間程の上映時間ですが、内容の8割位は会話劇なので苦手な方は根気が必要です。
私の場合は割とあっという間に時間が過ぎましたね。
アカデミー賞の最優秀作品賞受賞も納得です。
時より挿入される水滴や炎、爆発などの様々な抽象的カットは、オッペンハイマーの考えや感情とリンクしてる様で、その鮮やかで高度な映像表現の数々は見所。
また音楽や効果音も素晴らしく、山場とも言える実験シーンは感情の昂り(たかぶり)がやばい。
警戒されてた原爆投下の直接的描写は無いので心理的影響は少ないと思いますが、被害者の立場で考えると観た方が良い悪いなんて私には言えません。
ただ、この映画を観て原子爆弾が誰がどういう目的でなぜ造られたのかを知れたし、歴史の一部をお勉強出来たのは良かったです。
短いシーンですがオッペンハイマーとトルーマン大統領の会話がかなり印象に残りました。
ノーラン作品らしく、時系列を入れ替えられてますが、解りやすく色付けされてるので複雑さはあまりありません。
ただ、登場人物が多いのでそっちの方が難解です。
主演から脇役までオールスター級のキャスト陣も必見です。
俳優探しも楽しめるかも。
見せ場が少な過ぎる感がありますので、ド派手さを期待する方には肩透かしか。
ノーラン監督、次はフィクション作品でお願いします🙇