ノーラン待望の新作！
日本では公開されないんじゃないかと思ったけど、無事観れました。
公開前から注目を集め何かと騒がれていた本作。原爆の父と呼ばれたオッペンハイマーの伝記映画。
伝記映画が好きじゃないからダンケルク同様あんまりハマらなかったけど、それでもノーランでしか表現できない映像に感動しっぱなしだった。
広島長崎の原爆投下シーンがあったら嫌だな〜って思ってたけど、あくまでオッペンハイマーだけにフォーカスされていたのでそのへんは大丈夫でした。
残酷さや派手さで魅せたいなら当時の広島長崎の写真や映像を使えばいいけど、さすがノーラン！何も心配いらない、とても上質な映画でした。
原爆投下の後にオッペンハイマーが広島の写真を見せられるシーンでは、こちらからは何も見えなくて、オッペンハイマーの表情のみが見える画角。彼は写真を一瞬だけ見てから目を背けてた。
彼はあくまで原爆を作っただけ。指示も、落としたのも政府であって、オッペンハイマーは大量殺人鬼ではない。
そうは思っても日本人からしたら多少の複雑な気持ちはあったけど、この映画はどちらにも思想が傾いていなくて、真実のみが淡々と描かれているのが良かった。
伝記映画と言いつつも起こった出来事をだらだらと流すのではなく、今回もノーランお得意の時系列入り乱れ系で、ぼーっとしてたらよく分からなくなってきます。
とても丁寧に真面目に作られた映画ではあるんだけど、途中ホラー映画みたいになってるシーンがあって。
ノーラン、ホラー映画向いてるやん！って思ったよ。
アクション映画ではないのに、トリニティ実験のときの緊迫感は冷や汗をかくし、
ホラー映画さながらのPTSDの幻覚のようなシーンの映像と音、
そしてアインシュタインとの会話シーン。
激しさと静けさの差の表現が本当に上手。IMAXで観たから、振動で4DXみたいになってた。
まぁ会話シーンは静かすぎて睡魔やばかったけど。汗
今回はノーラン作品の中でもぶっちぎりでキャストが豪華なのも見どころだった！
主演級の人が次から次へと出てくるから、オールスター感謝祭状態だった。笑
それにしてもやっぱりマイケルケインがいないのは寂しかったな〜。
クワイエットプレイス2でも思ったけど、キリアンマーフィがどんどん生気が無くなっていってるのが気になる。
まだ40代なのに…。
(ロバートダウニーJr.って、いつもは髪型でかっこよく見えてたんやね。)
ノーラン大好きだから前情報入れずに観たけど、今回はオッペンハイマーのことちゃんと事前に調べときゃ良かったって思ったよ。
これから観る人は、是非。
