ノーラン監督の最新作観てきました。思っていた以上にポリティカルドラマでした。
頻繁に視点と時系列が入れ替わりますが、もはや平常運転です。同監督の作品に慣れている方にとっては苦にはならない難易度だと思います。それよりも登場人物ですよ、登場人物！
政治ドラマのパートは、オッペンハイマーとストローズ少将との水爆実験をめぐる対立を主軸に話は進みますが、それに関わる登場人物の多いことよ、またそれぞれの思惑が異なるので、汲み取るのに骨が折れます。それ出来ないとオッペンハイマーの真意までには届かない、そんなロジカルな構成になっているように感じます。あと、思いもよらぬ伏兵によって物語が急展開しますしね。なのでパンフレットを買う方は、幕間にでも登場人物の説明は目を通した方が良いかと思います。1200円とちょっとお高いですが、アートワークが素晴らしいです。
映像と音楽に関しては、他の方のレビューで褒めちぎっていると思いますので、言及はしませんが激しく同意です。
伝記ベースであり、センシティブな問題も抱えているので、映画として成立するのかなとも思っていましたが、紛うことなきエンターテイメントでした。映画体験として素晴らしいです。
