daisuke

オッペンハイマーのdaisukeのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

"私の手は血で汚れてしまった"

日本公開が危ぶまれたもののついに!ビターズ・エンドさんありがとう。

史実ベースの会話劇を時間操作と巧みなSF表現で見事にノーラン印に昇華。不安定な精神状態や原爆の脅威を知りながら開発を止められないジレンマを追体験できる。

急速に進むテクノロジーが自分の手を離れて人間の脅威となる様は現代のAI技術にも通ずる。

オッペンハイマーの友人ながらマンハッタン計画に異を唱えたラビ博士が"物理学300年の集大成が大量破壊兵器なのか"と嘆くシーンが印象的でした。

もちろん日本人として複雑なシーンもある。トリニティ実験が成功し喜ぶ科学者たちや原爆投下後に拍手で迎えられるオッピー等々。特に原爆投下の場所をどうするかの会議で京都は観光名所だから止めとこう笑の下りは胸糞。

世界情勢が不安定な令和の今こそ、振り返るべき歴史の1つですね。
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