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オッペンハイマーのcattleのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0
これをアメリカが作ったってのが本当に大きくない??他のレビューで書かれてるような原爆被害への言及不足や、赤狩りが主軸の印象は一切受けなかった。ただただ、オッペンハイマーって男の半生を語る役割だけを充分に果たしてると思う。

むしろ不誠実ともされてる、被害状況が地域名と犠牲者数だけで語られたところがとても良かった。戦時下の常識で考えたらそれはきっと功績にすぎず、自然ですらある。
そんな状況下でオッペンハイマーが観客を犠牲者に、歓声を断末魔に、賞賛を爆発の轟音に重ねて、絞り出した礼賛の先に黒焦げの死体を空目したのがこの映画の誠実さだと思う。

それでも日本人としてはトリニティ実験成功からの流れはかなーーーーーーり辛く、、、、、、、、、、、、親族含め誰も戦争に関わっていない20代の私でも涙でました。苦しい映画には違いないが、日本人として絶対に見るべきかな〜…戦争経験世代じゃなくてもあんなに辛い気持ちになるの、日本人だけなんじゃないかな。経験してなくても本当に辛いことだったんだよって、私たちが伝え続けてかないとならんな……
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