IMAXレーザーで鑑賞
圧倒的な映像と音に圧倒された、冒頭のモンタージュ、トリニティ実験のシーン等々迫力あるシーンは強烈だった
特に実験のシーンは尋常じゃない緊迫感があり、テンポの良いこの映画において異様にゆったりでら特に光ってから爆音が聞こえるまでの体感時間とても長かった
一方、爆発に関しては肩透かしでCGに頼ってもっと恐ろしさを演出してもいいんじゃないかと思った
キリアンとダウニー、二人の演技は圧巻で、テンポの良さ、魅力的な演技、映像、音響、上手い編集により3時間があっという間に終わった
今作もしっかり時系列シャッフルしておりノーランのこだわりは健在
自分はたまたま映像の世紀を見てたし、白黒の公聴会のシーンになった時に「伝記映画でもこのパターンか！」となれたが、ノーランを知らない人やオッペンハイマーを全く知らない人が見たら難しいのかもしれないなと思った
終始対比されるオッペンハイマーとストロースが人間味溢れてるのも観入る理由かもしれない
オッペンハイマーの天才科学者ゆえの葛藤を描くことは予想できたが彼の人間的な欠点や負の部分も結構描かれてたり、ノーランでは初めてのド直球な性交シーンが人間味を強く感じさせた
構成としてはどんな時も正直でまっすぐな（過ちも犯すし、クズ要素もあるけど）男の圧倒的不利な閉鎖的な聴聞会と、復讐に取り憑かれ策を弄する男が用意周到に準備して挑む開かれた公聴会の展開の対比が良かった
典型的なアメリカ史の映画でハリウッドの黒歴史である赤狩りも描くことになるのでアカデミー向きだなぁと思ってたが、素直に一本の「映画」としてはノーランの中でもかなり好きな方の映画になった（1回目でしかも劇場鑑賞ゆえの感想かもしれないけど、、）
