ノーランが大好きかつアカデミー賞作品なのでわくわくしながら鑑賞。ストーリーは大きく分けて2つのパートで構成されていて、前半は原爆開発を達成するまでの話。後半はで水爆開発に反対し、共産主義者との関連を疑われてソ連のスパイと疑われて挫折していく話。オッペンハイマー自体天才的な科学者でありながら、すごいリーダーシップなのが印象的。友人との関係、元恋人が自殺したり、周囲の人物に嫉妬されたり結婚相手との出会いとトラブルなどめちゃくちゃ濃厚に描かれています。原爆の父として英雄扱いされるがその悲惨さを知った後、戦後は一転水爆に反対するのですがその葛藤や心理描写が凄く印象的です。
オッペンハイマー役のキリアン・マーフィーがめっちゃ魅力的だったのと、ロバート・ダウニー・Jrやマッドデイモンなども登場していて豪華キャストでした。登場人物の行動原理もそれぞれしっかり掘り下げられてて魅力的。起承転結も良かったです。
映像は二つの時間軸を交差させるノーランらしい展開も、片方の色が違っているのでいつもより分かり易いです。トリニティ実験時の爆発の映像や音はすごく良かったです。3時間の尺がちょっと長いのと、前半若干展開が遅かったのでそこが早いともっと良かったです。
全体的にはストーリー、映像の雰囲気、心理描写など世界観含めて最高に楽しい時間を過ごせました。
