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オッペンハイマーのwiiのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

・公開前の騒動を思い返しても、ノーランを信じていてよかった。。
・ただキリアン・マーフィーとRDJが男優賞受賞するほどかな…とは思う。「バーベンハイマー」を肯定?したエミリー・ブラントにも疑問が残る。とにかく作品賞&監督賞はおめでとう。
・過去作のエンタメ成分が排除されるべき作品だったし、当然のように時間軸を混ぜこぜにする演出にも慣れすぎて、見ごたえやスペクタクルという点では抑えめだったな。そんな中でも無音の演出がキレキレで、呼吸することが憚られるシーンに感服。
・そもそも反共産主義というポリシーが最前面に出ている時代なので、戦前のスペイン内戦から戦後の冷戦という流れの中では、太平洋戦争は通過点に過ぎなかったのかもしれない。日本はただの枢軸国のひとつとしてしか見られておらず、1番の仮想敵は共産圏・ソ連だったのかと、日本と(当時の)アメリカの視線が交わっていない感覚。
・結局、原爆を日本に投下したことの是非についてその考えが偏っているような作品ではなかった。科学者たちの苦悩と責務、それと国の安全保障にまつわる陰謀論的なせめぎ合いがメインだったように感じた。逆に言うと伝記映画やアメリカの国防論としては面白かったんだけど、科学もの・太平洋戦争ものという切り口から見てしまうと、特に後者について1番だいじな倫理観の議論はちょっと足りなかったかな、とも思う。ただ、もちろんこの映画はオッペンハイマーの伝記映画なので、彼の描写を思い返すとこの映画のことがじわじわと好きになってくる。
・ともかく、この作品をリアルタイムで見られたこと、良い映画体験だなあ。大手配給会社が日和っていたところ配給してくれたビターズエンドに拍手👏
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