OASYS1985

オッペンハイマーのOASYS1985のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0
ノーランなのでIMAX/GTで鑑賞。
正直全て理解できた訳ではないけど、時間軸が行き来する構成は
退屈させないと共に
主人公の内面を描くのに成立してますね。
そして映像もさることながら
音響の演出がすごかった。
特に原爆実験のシーンの音の使い方は見事に恐怖を感じた。
思えばダークナイト・ライジングで核兵器を軽く描写してしまった、自分への反省もあるのか
持ってはならない武器の恐ろしさが見事に出てた。
広島、長崎の映像が無いことが、実際に見てない主人公の気持ちとリンクして、より怖さ感じた。
傑作!

IMAX/GTでおかわり。
改めて観ても
オッペンハイマーとストローズの対立というかストローズの嫉妬が
カラーと白黒で分かり易く出ているのを実感。
更に聴聞会での内容を回想として描いているので
ダンケルクのような混乱もなく
ストレートに内容が把握できる。
大きくテーマは2つ。
嫉妬がもたらす怖さ。
それが戦争の比喩にも感じる。
そして、持ってはならない兵器を作ってしまうモノと使うモノへの批判。
それらをエンターテイメントとしてうまく描くノーランはやはり凄い。