【my映画館2024#17】
“我々は破壊した。”
»原子爆弾の開発に成功し、「原爆の父」と呼ばれた物理学者ロバート・オッペンハイマー…彼の知られざる人生を描く。
はい、ロベルト・オッペンハイマーについてはそれなりに知っている程度で、一筋縄ではいかないノーラン監督だけに一抹の不安を抱えて見始めましたが…反戦云々よりも、オッペンハイマーの内面を存分に描くドラマかと。
そう、いわゆるオッペンハイマー事件から振り返る形で、時間軸に関しては二人の視点なのが早めに分かったので、落ち着いて見続けれましたね。
で、今回も映像は高クオリティながら、いつも以上に音響と音楽に圧倒されて、ぐいぐいと惹き込まれることに。
うん、科学者として作るまでの苦悩と作ってしまったという苦悩は見応えがあり…特に投下後の一般人へのスピーチのシーン、表裏をまるでホラーみたいに見せていて納得。
にしても、泣き虫呼ばわされスパイ扱いされ、政治が絡むと厄介になる怖さも描かれ…戦争が絶えない人間社会の闇をまざまざと見せつけられて、複雑な余韻になったのは確か。
そして、原爆投下のシーンは必要なのか…本作では戦争のシーンは全く描かれてないので、どうなんでしょうか。
なお、キャストは流石の豪華さで、まずはキリアン・マーフィー…苦悩の熱演でやっと栄冠でしたね。
ロバート・ダウニー・Jr…何とも言い難い役で助演賞でしたか。
マット・デイモン…いい仕事してます。
エミリー・ブラント…流石です。
フローレンス・ピュー…お疲れ様でした。
さらには、ケネス・ブラナーにゲイリー・オールドマンの重鎮から、ラミ・マレックにケイシー・アフレックに、 トム・コンティにジョシュ・ハートネットに、ジェイソン・クラークにマシュー・モディーン等等、良きサポートでした。