彼の半生。
彼は常に、きちんとスーツを着こなしている。
妻は激情型。子どもはいつも泣いている。
化学研究、政治、ユダヤ人、恋情、赤狩りなど情報量が多いため、たった一度の鑑賞では全て追うのは難儀。
そんな中で、オッペンハイマー目線はカラー、彼の知る由でない部分はモノクロいう演出が分かりやすくて良かった。
今後、配信されたりBlu-rayが出た際に何度も観て反芻したい。
爆弾が日本に投下されてからは如実に、身と心がバラバラになっていく彼の描写が辛い。
広島…しか言わない大統領にすかさず「長崎もだ」と言ったシーンが忘れられない。
伝記映画ではあるが、戦争の悲惨さを後世に伝え残す手段としても核開発国からこのような作品が出たことは、とても意味深いと思う。
