おとう

オッペンハイマーのおとうのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.5
「我は死なり、世界の破壊者なり」

まず本作は学者オッペンハイマーの伝記映画であって、原爆投下を肯定する映画ではないことを強く言いたいです。

そして、クリストファー・ノーランの映画なので例に漏れず難解です。しかし伝記映画という性質もあってか比較的予習しやすいです。作品の解像度を事前に引き上げるべく、そこらじゅうにある予習記事を一読の上劇場に向かうと良いでしょう。

色々書きたいのですが文章をうまくまとめる自信が微塵もないので箇条書きで。

・音楽がやっぱりすごい、映像よりむしろ音響がいい劇場で観るべき
・冒頭のなんてことないシーンをなんてことなくさせちゃうのすごい
・黒澤明の羅生門をどことなく彷彿とさせる構成でもある
・キャストがエグい、エグすぎる
・表情の変化を抑えたうえで感情を滲み出すようなキリアン・マーフィーの演技すげえ
・学者版アベンジャーズ的な展開がアツい
・キャラクターとしては何かと食べ物を勧めてくるラビが大好き
・「日本」という単語が初めて出てきた時、劇場内の空気がちょびっとだけ変わった
・たくさんの人物名を交えた会話の応酬についていくのに必死(なので予習はしとこう)
・アインシュタインとの会話が個人的ベスト(1回目、2回目とも)
・トルーマン大統領を観て思わず声出そうになった
・もう一度言う、映像よりむしろ音響がいい劇場で観るべき

かなり遅れての日本公開となりましたが、むしろ日本で上映すべき映画ではないかと思った次第です。
おとう

おとう