このレビューはネタバレを含みます
これがリアルなんだろうな、と思わされるつくりで、 3時間という長尺をとるのも頷ける作品。
全人類がこの作品を観る価値があると思うし、最後の詰問シーンは日本人の私の視点からみるとずっとオッペンハイマー視点で映画は進んでいたのに、急に複雑な気持ちになった
クリストファーノーランの映像は本当に工夫があって、原爆の実験や投下後のスピーチシーンでの音や光、オッペンハイマー視点での周りの情景の変化を視覚的に表現してる所が凄まじかった。
ただの伝記映画、皮肉ではなく伏線回収がしっかりあって、クリストファーノーランにしてはわかりやすい映画だったんだけど、どうしてももう一度序盤を見返したくなってしまった
伏線回収やオッペンハイマーが冷たく接してきた人の救いなど、映画としての楽しさも両立できていて観る人を選ぶ映画ではなく、本当にこの作品をみてほしいんだと思ったし、様々な賞をとったのがその証拠だと思う。
個人的に知ってる俳優さんがボンボン出てきてみていて楽しかった。
キリアンマーフィーの目の動きや体型管理は圧巻。
私が死ぬ時は世界の終わりを見てみたい、と思ってしまった。
この作品を観て日本人は思うところがあるようで、20歳の私が苦しい気持ちを抱かず監督の表現やオッペンハイマーに注目して最後まで観ていたという事が、過ぎ行く時代の怖さなんだろうな
