トゥギャザーしようぜ

オッペンハイマーのトゥギャザーしようぜのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.8
圧巻でした!この作品が発表された時から日本では上映しないとか色々言われてて、ああ見れないのか、と嘆いていましたが遂に!遂にみることが出来ました!!映画制作に携わった方々、日本に配給して下さった皆様には頭が上がりません。本当にありがとうございます!!!

作品全体としては、静と動がしっかり分かれていて視聴者として感情の起伏が激しくなる素晴らしい演出を含んだ怒涛の作品でした。ただ、時間軸が複数あり、平行して進んでいくので理解するのに時間がかかったり、おいてかれたりするのがちょいちょいありました。考えている間に字幕を見逃して、やらかした!って何度かなりました!

キャストが本当に豪華すぎる!!前々から誰が出演しているのかは知ってましたが、やはり映像で見るのとでは迫力が違う!語彙力が無くなりますが、すげー!ってなりました
演技が完璧すぎる、もう表せない。キリアンの目や表情の使い方がとんでもない。静かな印象であるにもかかわらずオーラがしっかりとあって、強者というイメージを崩さない!
しかし、天才でも性格は色々あるもの。オッペンハイマー、欲に素直な猿的要素もあったんかい!まあこの人も人間か、全裸で足組みながらタバコ吸ってるシーンが堪らんかった、じわじわくる

クリストファー・ノーラン、サウンドの使い方が上手すぎる、、、、音楽で緊張感を助長させるだけでは無く、無音も駆使して視聴者を魅了させる技術がとんでもなかった、実験のシーンはかなり緊張して手に汗握ったし、計り知れないくらいの科学者や関係者の緊迫感や焦りが生々しく伝わってきて息苦しかった、かと思えば爆発のシーンは吐息だけ、鳥肌が一瞬でブワッと立ちました、あの瞬間は目撃者の1人になったようでした。

個人的な感想ですが、日本人として、この作品を見るにあたり意味はあったと思います。
青二才が小手先で語るようですが、原爆が作られていく過程や葛藤をオッペンハイマーを中心に知ることが出来ました。責任は作ったものにあるのか、それとも使用したものにあるのか必ずしも断定できるわけではありません。ただ、彼らは科学者として愚直に真理を追い続けたんだなと感じました。好奇心や野望、それらは科学者にとって良くも悪くも素直に従うしかない感情だったんだと思います。科学者が国家の戦略に巻き込まれ、権力に振り回されていくのはなんとも酷でした