こっふん

オッペンハイマーのこっふんのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

2024年 96本目

・いやーもうとにかく疲れた。とんでもないテンポとセリフ量。ついていくのに必死。
・正直内容はなんとなくしか理解できなかった。悔しい。ある程度予習もしたが、やっぱり自分は歴史ものに弱い。ノーラン監督お得意、時系列いじりまくりの構成も相まって自分には難しい作品だった。
・フローレンス・ピューの体当たりの演技。オッペンハイマーの女性に対する弱さを表す上で欠かせない、彼女の演じるジーンというキャラクターがめっちゃ魅力的だった。
・トリニティ実験の緊迫感と迫力には思わず呼吸が荒くなった。
・終始緊張感のある音楽も影響し、オッペンハイマーの葛藤や不安定さが非常によく伝わった。嘆願書への署名を拒否したり、ダメージが大きい爆破のポイントを提言したりと、原爆使用を推進するような姿勢が感じられたかと思えば、自分は世界を変えてしまった、自分の手が血塗られたように感じると深く後悔している様子も多く見受けられる。劇中でも言われていたように、本心が見えない不気味さが充満していた。戦地で使用したらどうなるのか観てみたい好奇心と、倫理観との狭間で苦しんでいたように感じた。
・キリアン・マーフィの目が印象的。目だけであれほどまでオッペンハイマーの苦悩を表現できるのはすごい。
・人間の愚かさ、破壊兵器の罪深さを再確認させられた。国を守るために兵器を生み出す。抑止力を高めるために軍拡、原爆では飽き足らずより協力な兵器を欲する。もう二度と核のない世界に戻ることはできなくなったんだなと改めて今日の世界に恐怖を覚えた。
・自分には、とりあえず日本に落としとくか、ぐらいの感覚に感じた。悲しすぎる。原爆投下に対してのアメリカの様子には心を抉られる。
・日本での公開が遅れたのも納得。心が痛くなる。やっぱり日本人にとって悲しい出来事。ただただ悲しくなった。
・愛国心って素晴らしい感情だと思うけど、国を愛する気持ちが他国への敵意に変化してしまう戦争って本当に罪深すぎる。
・日本人にとって、かなりショッキングな作品ではあると思う。ただ自分には今一度戦争としっかり向き合う機会になった。現代の日本人こそ観るべき映画なのかもしれないと感じた。
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