不倫や共産主義者との交流に思想性があまりない。危機管理もない。これは原爆開発に重ねてるのか。
フローレンス・ピュー演じるタトロックに求められたら会いに行ってしまう部分は欲もありつつ、助けになりたいという気持ちもあるし、組合活動も弱気を助け的な感じ。
良くも悪くも空想主義的で、純粋で、原爆開発への姿勢と近いものを感じる。
脳内お花畑。でも、現実を見過ぎないから新しい物を生み出せる側面もあるし難しいね。"慧眼にして盲目"は記憶に残った。
オッペンハイマーを見てリベラルを嫌いにし、ストローズを見て保守も嫌いになる笑
そんなアメリカを俯瞰して描くイギリス人のノーラン。
過去のインタビューで、シナリオでも撮影でも編集でも視点[point of view]に絶対的な関心があると答えていた(ユリイカ 平成24年8月号)。
そういう意味では今回は彼の関心の集大成的な作品に思えたな。
今どき高速でノンリニアな物語を3時間もお届けしてくれる監督は我々を信頼してくれてる証なので好きです。