IMAXで鑑賞。
大きなスクリーンと音の迫力が凄く体感としての映画体験が出来た。
オッペンハイマーという科学者の、天才が故の興奮と苦悩や葛藤や後悔、原子爆弾を巡る政治や嫉妬を描かれて、オッペンハイマーにとっての科学という光が政治という重力に飲み込まれていったように感じた。
光と音の表現が凄すぎてマンハッタン計画の実験シーンでの光と音に恍惚と畏怖の感情であまつさえ美しいと感じてしまうほどだった。
映画としてはもちろん素晴らしいエンターテイメントだが、日本人としてはどうしてもやるせない気持ちになってしまう…
第二次世界大戦に終止符を打つために落とされ終戦を迎えたが、悲しみと憎しみと苦しみをいまだに残し、いまだに戦争がなくなっていない世界を見るとどうしようもない気持ちになる。
個人的にこの映画が反戦としての映画であってほしいと願う。
余談、映画自体は史実を基に描かれ登場人物の背景や科学の専門的知識が複雑なのである程度予習しておいた方が楽しめると思う。通常版と比較していないがIMAXで観ることをお薦めする。