Nn

オッペンハイマーのNnのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.4
あ〜!ノーランの「リアリスティックSF」だなぁっていう描写や演出多くて、ノーランファンとしては大満足。
というか、インターステラーファン(?)みたいなとこあるので、それを感じられる作品だった。
そして、Eテレの番組でオッペンハイマーファンとなった「なんで文系に進学しちゃったんだろう?」な物理ファンとしても楽しかった。

IMAXの使い方としてゴリゴリに実験や爆発みたいなとこで圧倒させてくるのかなと思いきや、そうじゃないとこで強み使ってくるんかい!!っていう音響の工夫はすごい楽しかったかも。

文系として詳細に勉強したWWⅡの知識があったから楽しめた側面もあれば、実際にロスアラモスで行われていたような研究とか大人になってから勉強した物理分野の知識もあった分、「映画」としてこの作品を楽しむ土台が整っていた自分に感謝。

私何かと第二次世界大戦をテーマに中高大と研究レポートとか書いてきがちだったし、原爆は自分もすごく関心のあることだったんだけど、その理由が本作で改めて気付かされたし、まさにそれが主題だった。
私の誕生日はいつもテレビのニュース番組が明るい話題じゃない日です。沖縄戦の終戦の特集がいつも組まれるので。
だから、地上戦の終戦がいつかを明確に幼いながらに知っていた分、8月にああいったことが起きたというのが不思議だったというか。
「終わったって言ってるけど?なんで落とされたの?」という純粋な子どもの疑問が、実は結局計画に携わった科学者たちの葛藤とどことなく結びついているような気がしました。

そして、現に私は先進国は核兵器を持つべきか否かみたいな小論文書いてますからね。オッペンハイマーさんよ。
アメリカ人の半数は、終戦のためには原爆投下は仕方なかったってアンケートに回答してるって調査を見たことがあるけど、日本では話題に上がらないし、
修学旅行先の広島や沖縄などで聞けるのが「戦争の怖さ」以外何もなかったし、
核兵器のことを考えましょうとかいう割に抽象的なイメージしか抱けない(物理超得意とか、被曝◯世とか話は別かもだが)のが正直現状だと思っている。
そこで、こういう映画が生まれたのは世界唯一の原爆被爆国にとってもありがたいことだと正直思ってしまった。

被曝の描写が軽すぎない?問題あるらしいけど、でも原爆の恐ろしさを本当にわかっているオッペンハイマーにしか見えてないあたり、まさにこれが史実に近いんじゃないかなと私は思えて肯定的に捉えたょ

元を辿れば核エネルギーの発見はアインシュタインの研究きっかけだったり、彼自身政府に声明みたいなの送ったりしたのは、教養でしょ的な感じで端折られてる?ってことでおけ?
それ知ってる人と知らん人で最後のシーンの重み変わってくるじゃーーーん?!?って思った。
またエレンの話しちゃうけどさ、結局もうぜーんぶ見えてたんだな、その上での覚悟だったんだなって思ったら、本当に善悪抜きにロバートオッペンハイマーはすごい人間だと思う。
Nn

Nn