みりんご

オッペンハイマーのみりんごのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

難解だったのでうろ覚え感想(続く)

・オッペンハイマーの機密情報アクセス権継続するか否か、公聴会の結果が、「ロシアにリークしてるとは断定できないが、リークしていないとも断定できない」みたいな感じだったのが、量子力学オマージュ(?)っぽくてオシャレだった。

・いわゆる問題提起系の映画ではあると思うけど、オッペンハイマーやテラーなど核開発に貢献した人たちを批判するためのものではない。主人公オッペンハイマーの映画であって、ドキュメンタリーでもない。

・予習大事!YouTubeで予習したらある程度着いていけました☃️ 基本史実なのでネタバレとかないしなって思えた。

・キャスト豪華すぎ でも後半ほぼセリフだけなので眠くなる

【以下核爆弾への感想】

・小学生の時に被爆者や戦争体験者の話を聞くみたいな授業がどこもあったと思う。戦争や核爆弾の悲惨さを忘れない、痛み記憶を薄れさせないという意味でそういう体験を教育に取り入れることは大事だと思う。ただ自分が聞いてきたそういう類の話ではどれも敵国が悪魔のような話しぶりで、なんとなくもうこんな酷いことはそうそう起きないんじゃないかなと考えていた。
この映画で現実味を持って実感したことは、開発者も計画者も実行者もみんな普通の人間ということだ。それぞれ自分の思想と都合と正当化を詰め込んだ結果が広島・長崎原爆投下、に留まらず今日の軍力拡大。最後のオッピーが言ったようにニアゼロはたしかに成功している。ヒトラー、ポル・トポなど世界に悪魔は時々出現するけど、どれもきっと人間味があって再現性があるのが怖いなあと思った。

・"現代の当事者"
広島長崎原爆投下の痛みを忘れてはいけない、忘れてはいけないんだけど時代は流れるので絶対に薄れていくしそれは仕方ない。でも逆に薄れることで一人一人が史実を客観的に見て再発防止のための思考ができるのではないだろうか。再発防止を望むのではなく、思考できるフェーズになったかと思う。

・記憶が薄れてきた時代に対して問題提起する映画として、かなり好感が持てる作品だった。
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