おはようございますこんばんは

オッペンハイマーのおはようございますこんばんはのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

研究に対する彼の姿勢は見習いたいものがあった。序盤はただ純粋に、ナチスへの敵対心から作ろうと試みていた討論が、次第に政治色が強くなっていく展開が、時代に乗せられてしまった悲しみを感じさせた。大学内で学生たちと議論していたときが1番輝いていたような気がする。
物語の時系列が途中まで分からないまま見ていたが、徐々に明かされていく流れがあった。過去と現在のシーンがバラバラに散りばめられていたが、パズルのピースのようになっていた。散りばめ方がとてもうまい。時系列を理解できるギリギリを攻めているような感じ。
作中の曲はバイオリンのものが印象に残った。音色が物語を確かに彩っていた。
音の使い方も印象的だった。わりと初めのシーンで迫力ある音とともに原爆を表すシーンがあった。そして、後半の実験のときは遅れて音がくることを利用して、見せたいものを見せるカットが組まれていたと思った。目を閉じてフラッシュバックしているときの爆発音のような足音はなんなのかと思っていたが、後にそのシーンが出てきたことで納得した。
終わりの討論のシーンではまとめ方に技術を感じた。