ニャンタ

オッペンハイマーのニャンタのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.5
ナチスよりも早く核開発を急ぐ政府から依頼された、理論物理学者が、原子爆弾開発計画を指揮して、被爆地の惨状を聞き、苦悩する伝記映画🧑🏼‍🏫💫✴️
 悲しくなる場面は皆無では無い…🫢台詞でJapan,Hiroshima,Nagasakiを聞くと、心臓がキュッとなります🗾投下した国の理屈や経緯、苦悩する人がいた事を学べて、良かったです📰

◽️台詞「可能性は、ほぼゼロ」
 元々、科学者は、未知の現象に対して「可能性がゼロ」という断定した表現を使わないと思うのだけれど、あの場面は、私も「”ほぼ”じゃなくて、ゼロでなくちゃ困る!!!!」と焦りましたし、理論計算の妥当性を信じて前に進む、科学者の自信は、凄いと思いました🕹️🙀

◽️震えが止まらない、ジャンプスケア
 トリニティ実験の映像では、閃光とともに無音になるので、サイレント演出なのだと思い込んでいると、だいぶ長尺の無音の後、忘れた頃に、爆音と爆音がして、とても恐怖を感じ、衝撃を受けました🙌🏻🫨歴史上、実際に起きた出来事に立ち会い、強制的に同席させられて目撃しているように感じる、迫力がありました🗼⚡️👀

◽️オッペンハイマーは管理職
 会議中よく質問して、次のアクションを相手に促す際に、課題を的確に整理しながら話す、リーダータイプです🧑🏼‍💻🧑🏼‍🔬👩🏼‍🏫↗︎↗︎↗︎🧑🏻‍💼

 「核爆発が、本当に発生するかどうか」誰も試した事が無く、原理検証からスタートして、核分裂を起こす機械を設計して、量産製造と輸送をできるようにして、指定時刻に爆破させるようにして、完成品まで持っていった手腕は、カリスマ性があったのだと思いました🎖️
 頭脳明晰ですが自己顕示欲が強く、視点は慧眼にして盲目、最後まで観ると、「矛盾に満ちた人」だと、一言では語れない人物だと思いました🌀👤

◽️物語の構造
 「人物相関図」と「年表」を手元に置き、映像と比較しながら観たい所ですが…映画館内の暗闇では無理ですよね…😅
 登場人物が約50人いるので、”この人は誰”という字幕が欲しかったです👤🔠
 本作品も…時間軸が一定でなく、戦中と戦後を何度も行き来して、「一見、関係がない場面」を次第に結びつけながら進む、複雑な構成でした📚📝
 必至に頭を働かせて、見つけた情報を繋ぎ合わせて、何とか乗り切って鑑賞する感じです🦦🫧

 自然科学の研究成果も、与える影響から、社会とは切り離せないし、『政治に利用された、理論科学者の人生』を描いた本作品は、今のAIや量子コンピュータの開発が進んだ、先の未来にある、倫理の課題にも通じる、教訓があるように思いました📽️🤔
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