ポン吉

オッペンハイマーのポン吉のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0
あらすじ)
原爆の父オッペンハイマーの栄光と枷鎖を通して科学者としての人間としてのジレンマを彼の主観で描く超大作史実映画


ポイント ざっくりと)
1.知的な会話劇がメイン
2.登場人物が多い
3.複雑で難解なストーリー
4.気まずいシーンあり
5.音楽は映画ダンケルクよりな印象
6.広島・長崎の直接的描写はなし



ポイント じっくりと)
1.知的な会話劇がメイン
ダークナイトシリーズやTENETの様なアクション要素求めて観に行くとかなり困惑すると思います
史実映画ですがダンケルクの様な戦闘描写もほぼありません
超カリスマ人気講師による小話や実験を交えた講義をじっくり3時間聞いた気分です
本当に面白かったですがやはり疲れは残ります

2.登場人物が多い
個人的には量子力学より相関図を把握しておくとより楽しめると思います

3.複雑で難解なストーリー
詳細は語れませんがかなり複雑です 
ですがさすがはノーラン監督、見ていて全く違和感を感じませんでした
前提知識が多めなので予習はほぼ必須です
もし量子力学にも興味があればyoutubeのたてはまさんの動画がオススメします
フロムゲーで例えるなら映画インセプションやインターステラーは真正面から誰が見ても楽しめる葦名一心スタイル 一方で今作は楽しみを見出すまでに時間が要するマレニアスタイル 

4.気まずいシーンあり
オッピーします 超真面目にオッピーします
家族やカップルで見られる方は要注意
若干A24味があって不気味です

5.音楽は映画ダンケルクよりな印象
抽象的で恐怖や不安を煽る音色が大好きです
ダンケルクのOST “The Mole" や"HOME"の不協和音をずっと聴いている気分です
絶望感は今作の方が強め

6.広島・長崎の直接的描写はなし
基本的にオッペンハイマーの主観で話が進行するため直接的な演出はありません
そもそも今作は糾弾相手を炙り出す戦犯探しが目的ではなく、原爆を中心に揺れ動く心の核に迫った作品です

感想)
個人的には今までのノーラン監督作品の中では群を抜いて難しいかったです ですが今後この作品を人生を通して粒子レベルにまで噛み砕いていこうと思うぐらいハマってしまいました
こんな作品には中々出会えません
今もオッペンハイマーの事で頭が一杯です  
本当に本当に面白かったです
ポン吉

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