このレビューはネタバレを含みます
アカデミー賞&伝記映画で、堅苦しい内容かと思いきや、ちゃんとエンタメ性もあり観やすかった。
原爆完成前後での、オッペンハイマーの心情の変化が見どころ。
前半は、疑問を感じつつも実験に乗り気な様子。ただ後半は、危険性を理解していながら、物理学者として原爆を完成させてしまったことに対する罪悪感が苦しいほどに伝わってくる。
トリニティ実験成功の瞬間が、恐ろしいというよりむしろ美しく撮られているのが印象的。
原爆投下に歓喜する人々とオッペンハイマーの対比構図が、現代にも通ずるものに思えた。
あくまでもエンタメとしてだが、原爆にポジティブではない作品がアカデミー賞を取り、世界中の人々に見られることは良いことだと思う。