アカデミー賞7部門獲得、3時間の超大作、題材は原爆。なかなかにヘビーな作品でした。
明らか難解ってことは分かってたので登場人物や時代背景などある程度予習した上で、ギリギリ理解できたかな……？のレベル。もうちょい観ないとしっかり楽しめない。これこそノーラン。
なんなら遅刻してオープニング見逃しました。
退屈な人はとことん退屈だろうな、自分もめちゃくちゃ集中してたけど後半少し寝てしまいました。悔しい。
だって量子物理学とかいうアントマンでしか聞いた事ない学問の専門用語が飛び交う上に「今見てるのはどの時代で誰が何してるの？？」の連続。モノクロとカラーの使い分けはさながらテネット。アイアンマン以来にロバダウを観れて嬉しかった。
量子物理学そのものは面白そうなので誰か解説動画出してくれないかな()
オッペンハイマーってかなりの変わり者だったんだね。やっぱり偉人ってのは特定の分野に飛び抜けてる分他のとこで帳尻合わせてるのかな。
オッペンハイマーとグローヴスが仲間集めに奔走するところはテンポ良くて結構面白かった。けど目的聞いても「世界を救うためだ」の一点張りなんて怪しすぎるよな。
原爆完成までは普通に楽しめた(めちゃくちゃ時間かかったけどね！！)んだけど、翌朝には軍に持ってかれて「我々には原爆の使い道に対して権利もなにも持ってない」ってなって、いざHiroshimaとNagasakiに投下されて「オッペンハイマー万歳！！！」と持ち上げられ、タイム誌にも載っちゃって、オッペンハイマーの顔つきがどんどん複雑になつていくのが観てて辛かった。
日本人としては(仕方ないことだけど)原爆投下に対して賞賛の声が上がるシーン観るとすっごい辛いし、投下候補地リストにHiroshimaとNagasakiの名前が載っていると胸が苦しくなる。
何より印象的なのが(言った人の名前忘れたけど)「原爆を使えばみんなの命が救われる」と大統領の「日本人が恨むのは原爆を発明した人ではなく投下した人だ」っていうセリフ。
前者は、アメリカからすればその通りだし大枠の歴史からすれば日本が潔く諦めて早く投降すれば双方にとってベストだったんだろうけど、中学から日本史を勉強してる身からすればそんな上手くいくわけ無いんだよって言いたい。当時の大日本帝国陸軍の異常さに鑑みればアメリカの気持ち分かるんだけどね、この戦争を終わらせるための道は原爆にしかないというのは分かるけども。
後者は聞いた瞬間にキレそうだった。誰が発明した考案した作戦作った実物作らせた投下したとか関係なく1つの爆弾のせいで日本という国が終わりかけたんだからそこで犯人探しみたいなことするんじゃねえ、そしてそれを言ったところでオッペンハイマーの罪悪感が少しでも薄まると思った大統領が浅はかすぎるし誰も納得しないことを易々と口走るな。
全く何に対してこの感情をぶつければいいのか分からないのが余計モヤモヤする。
正義とは一体何なのでしょうか。そしてノーランは広島の原爆資料館行ったことあるんでしょうか。
