IMAXで視聴。実験が成功した場面しか派手なシーンがない中で180分ある映画を退屈せずに見せる凄さを感じた。音響をオッペンハイマーの中のイメージとして使ったり、風景の見せ方がIMAXならではだった。
単調になりがちな密室で追及されるシーンでも面白いのが凄いと思った。
広島や長崎の描写はなくとも伝えることはできていると感じた。イメージとは違いオッペンハイマーのスキャンダラスな一面やちょっと鼻につく感じが魅力になっていた。露骨なリアクションはないが、オッペンハイマーの表情からオッペンハイマーの苦悩を感じた。オッペンハイマーのどういう人間か掴めない感じが良かった。
キリアン・マーフィーはもちろん、ロバート・ダウニー・Jrの悪役ぶりやマット・デイモンなど役者の魅力も感じた。
時系列が複雑に行き来する作品なのに分かりやすく面白かった。そして、核が連鎖してしまうという可能性の話や「シーツを入れろ」のセリフの使い方などが上手かった。さらに、最初のアインシュタインとのシーンを上手く使っていたりして、ノーランの脚本力を改めて感じた。
