人類に火を与えたプロメテウス。
彼を断罪したり、原爆という存在の是非について述べたりするのは、今、映画が終わった直後の勢いで書くのは難しい。
ただ、ゴジラ−1.0の山崎貴監督が、「アンサー映画を作らなければならない」と言った気持ちは分かる気がしたし、オッペンハイマーが席巻したあのアカデミー賞の場に「ゴジラ」という存在があったことには何かしら意味があったのかもしれない。
日本人だけではなく、米国人、その他の国の人たちにも、感想を聞いてみたいと思った。
以下、映画としての感想
・クリストファーノーランだからもっと難解なんだろうなと思ったけど、映画の構成としてはわりとわかりやすかったと思う。登場人物は多いけど、なんとなくつかんでいればOK。
・音響による、オッペンハイマーへの感情移入の効果がすごかった。
・長いけど、最後まで面白かった。実験が成功したところで一区切りして、あとは飽きちゃうかな？と不安だったが、政治的な対立も物語として楽しめたし、描く意味があるものだった。
・一人の女性の自死に心を痛める矛盾が、日本人として怒りを覚えた。
