久〜しぶりの劇場鑑賞に3週間ぶりのフィルマのタイムラインを遡って閲覧。
でもって『オッペンハイマー』観ました。
深く考えさせられる作品であった。
この手の作品を観る時に個人的に心掛けていることは、とりあえず自分の価値観は一旦置いておいて、その時代・その当事者たちにできる限り近づくこと。ただ、それが不可能なケースもあって、そんな作品ははじめから劇場では鑑賞しません。
今回で言えば、アメリカ人保守層の「ヒロシマ・ナガサキへの原爆によって日本の戦争を終わらせることができた」と本気で信じている人たち目線になって俯瞰してみると、なるほどストンと腹に落ちるし、直接の被害を描かないこともよくわかる。
ただ、そうは言っても、主人公の
「たしかにヒトラーは死んだ。
しかし、まだ日本がいる」
このセリフには正直ゾワッときた。
あと、最初に出てきた林檎、あれはどうみても原爆の暗喩だよね。
この作品に対するノーラン監督のスタンスには共感できる点があって、彼のインタビューからもわかるように、監督自身の思想として「どう考えるべきかを」伝える映画ではなくて、映画自体が多くの人に観られることによって、人々がそれぞれ現代の核兵器に対して深く考えさせられるような作品に仕上げられている点。上記の保守的なアメリカ人にもある程度考え直す機会を与えたのではないかと。
でも尺が長いよ...
長い映画はスコア下げます。
マンハッタン計画の科学者たちには個人的に憎しみはないのだけれど、ルーズベルト大統領とトルーマン大統領だけはどうしても許せないのよ!
この映画を観た2日後に彼らが夢に出てきやがった。
もちろん、悪夢でした😭