このレビューはネタバレを含みます
核爆弾開発を先導した科学者オッペンハイマーの半生を描いた映画
まず気になるのはその長い尺だろうか。観に行く前は心配だったが、実際には全然気にならなかった。
テンポの悪さもあまり感じずに、起承転結が分かりやすかった。
次に原爆開発の実験成功シーンはやはり印象的。爆破マニアのノーラン監督がここまできたかと感じた。
この映画は戦時中の、しかも兵器開発の人の話ではあるが戦争映画ではないのだと思う。
不倫相手の死を受け入れきれずにいたオッペンハイマーが、果たして原爆開発の責を受け入れ切れるのか。
意外にも弱さを見せる場面が多いのは印象的だった。
個人的にはマンハッタン計画を物理学者アベンジャーズと思っているので、彼ら面々にもフィーチャーされていて良かった。
戦後のオッペンハイマーとの関係などは知らなかったので、ある意味英雄的に思っていた科学者たちを人間として見ることができる機会にもなった。
総じて良かったとは思う。歴史的にも大きい話だし、勉強という意味でも観て損はないはず。
ただこんなに賞を取るほどかなぁとも。爆発シーンも印象的なので劇場でぜひ。