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オッペンハイマーのvdkdのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

重そうで面倒くさそう〜と後手にしていたけどやっとこさ鑑賞。マンハッタン計画に参加した代表的な人の名前くらいしか知らないという無学のまま鑑賞したので、自分がポツポツと抱いた感想が映画そのものなのか、史実に関してなのかが正直曖昧。

先ず、前半のテンポとコースター感が素晴らしい。論を作った時点は無垢、研究を進めている渦中は青春、実験を目前にして初めて感じる悪寒。と観ながら「何処なら降りれたのか?」「どの時点で倫理的な善悪が二分するのか?」と線引きしたり省みる事が熱に浮かされたプロジェクト参加者達には到底出来なそうなスピーディーさを体感出来たのが良かった。そしてその展開から一点してトリニティ実験の成功シーンで歓喜する劇中の人物たちとあ、やっぱり違うわ、ないわ〜と興醒めする観客達という冷や水展開が完璧。

この気持ちがスッと引く瞬間までがピークでノーランお得意のはい!ここから後半!がイイっちゃイイんだけど妙な蛇足感も感じて(それがノーランなんだけど)複雑な気持ち。しかもその後半パートは劇中の登場人物を善人寄り悪人寄りで仕分けるような機能をしていてえ、ヌルくない?とちょい引き。そしてそんな聴聞会で本領発揮する検事役のジェイソンクラークが良かった。というかその演技に後半のヒヤヒヤが凝縮されていて救われた。オッピーを尋問塗れで追い詰める様(また上手く正論を織り込んだ揚げ足取り戦術なのが凄い)がサイコー。他もムスカみたいなデインデハーン、赤狩りの鬼みたいなケイシーアフレックといいイヤ〜な感じの人々が全般良かった。しかしダウニーJr.はブレイキングバッドのガスフリング役のエスポジートで務まりそうじゃない?って感じの演技で(上手いんだけど)アカデミー賞の趣向はやっぱりミーハー、と思っちゃったナァ。

で、感想っていうかもうただの個人の趣向なんだけど政治家、軍人、科学者って3分権みたいな群像劇観ると大体科学者が1番嫌いだな〜と感じた。トルーマンの「あの泣き虫を二度と連れてくるな」が刺さった。
オッピーは思想も愛も腰もずっと揺れていたいんだもん。。※フローレンスピューの汗ばみ方良かったな〜
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