初めて映画館で観た
ノーラン作品。
激動の時代、
原爆の父オッペンハイマー
を描いたヒューマンドラマ。
原爆やその他の
演出が文句なしのクオリティで、
アカデミー賞受賞も
納得の作品だった。
一方で、ストーリーは、
ド文系が中途半端な知識で挑むと、
前半は置いてけぼりを食らう。
量子論とオッペンハイマー
を取り巻く科学者の存在を
ある程度理解しておく
必要があるだろう。
また、今回は映画界で
かなりの高評価を得ただけ
あって正統派な印象を受けたが、
ノーランの強みである
時系列の交錯が
裏目に出ていたような
ところが少し残念。
「ダンケルク」好きには
これもウケるんだろうけど、
あいにく私はそこまで
頭の回転が速くない。
ノーラン作品は
やはり完全フィクションに限る。
日本人ならではの
賛否両論ある部分は
話せば長くなるため
ここでは割愛する。
海外視点を
大前提としていたから、
そこまでは気にならなかった。
というかほかで精一杯だった。
純粋に科学を追求する心を
利用され、
取り返しのつかない事態を
招いてしまった科学者の苦悩。
彼の栄光と墜落は
ほぼ同時に起こり、
彼の開発は
世界を大きく変えてしまったが、
彼も紛れもなく
社会に翻弄された
人の1人だった。
そう考えると
普遍的な社会の問題が
浮き彫りとなった
ストーリーであり興味深かった。
