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オッペンハイマーのwatageのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.2
物凄いものを観たって感じです。
評価点はこれくらいとしますが
これは観たほうがいい、そして
色んなことに想いを巡らせたいと
感じる映画でした。

ノーラン監督代名詞の
クロスカッティングや
時制のシャッフルは極まっていて
とにかく複雑に絡まり合っていて
流れにしがみつくのに必死。
いや、ほんと史実を簡単にでも確認しておいて良かった。
しかしながら最後はドシンと
まとめてくる監督の豪腕っぷりに舌を巻きます。

純粋に科学と向き合い議論を重ねたり巨大なプロジェクトを推進したりする仕事ぶりには気持ちを高揚させられるが、

原爆実験のシークエンスは
とてつもない緊張感に包まれ、しんどかった。
成功後の歓喜の瞬間が嬉しげなんだけど
画面の感情とは完全には交わり切れない
自分がいるという初めての、複雑な心情でした。

それと、豪華キャストたちの迫真の演技。
すごい良かった。
キリアンマーフィーは素晴らしすぎる。
実在の本人とルックスも似てる感あるし、彼の俳優としての演技力も円熟を迎えた今だからこそできた配役だったと思いました。
妻役のエミリーブラント、もうちょい出番が欲しかった感はありましたが、
激情的で立ち向かう女性を演じてて
凄みがあって良かった。
他にもいい演者がたくさん出てくるので
見応えたっぷりあります。
有名人・偉人の登場のさせ方が渋かったな


核を作るしかなかった時代背景、
作ってしまったあとの贖罪の念が伝わってくる。
世界のこと色んなことを考えるきっかけになる気がします。
これから先も映画を観に行ける平和を願いたい。
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