第96回アカデミー賞作品賞他主要７部門受賞作品。
原爆を開発したＪ・ロバート・オッペンハイマーを描いた物語。
事前に予習が必要…という皆さんの意見を目にしたのでアマプラのドキュメンタリーを見つつ、今作に挑みました。
上映時間が３時間という事である程度覚悟はしましたが、これは確かに長いし難解。
特に前半のやり取りは退屈と感じてしまう。
しかし原爆の実験前後からは凄まじいほどの緊迫感。
キリアン・マーフィー演じるオッペンハイマーの原爆を作ってしまう恐怖やら、引くに引けない状態になってしまった苦悩は痛いほど伝わります。
どうしても日本側の視点で見てしまうとその辺りの流れはとても辛い。
戦争を終わらせる為には仕方ないというアメリカ国民の風潮は戦後何十年と大きく占めていたのは聞いてたので、あの歓喜のシーンはリアルなものなのでしょう。
直前に見たドキュメンタリーでも思ったが、やはり改めてもっと早く戦争を終わらせていればな…と。
当時の軍国主義の大日本帝国では到底受け入れられなかったのでしょうけど。
その後のオッペンハイマーの良心の呵責から来る姿は見ていて何とも言えない気持ちになりました。
彼がやらなくても人類は取り返しのつかないものを作り上げたでしょう。
色々考えるきっかけにはなる映画だと思います。
【ＴＯＨＯシネマズ岐阜】
