けんちん汁

オッペンハイマーのけんちん汁のレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
5.0
くっそぉ
面白いんかい

俺にとってノーランという男はマイケル・ベイくらいの頭脳のくせに
やたらインテリぶってるいけすかねえ奴であり、いつか化けの皮がはがれることを願ってやまないし、
テネットで少し剥がれかけたように思っていた
物書きとしての力は天下一品で、映画的な側面に関しては凡庸な監督だと思っている

しかし、物書きとしての牙城が崩せない
今回もただの伝記映画になりそうなところを、上手く時系列を入れ替え、
サスペンスフルなものとしエンタメの構図を作ったうえで、
間違った選択をしてきた男が罰されていく物語として、ポイントもしっかりと押さえた作品になっている
原爆の父という難しい題材の映像化として、非常に良いバランスで出来上がっている作品であり、
何ら批判すべき点はない
映画的な演出はIMAXカメラと劇判に大きく依存しているというのは今作でも言えたが、
あまりにも内容が良くできていた

だからこそ悔しい
ノーランは時系列入れ替えに囚われたガイリッチー一派であり、マイケル・ベイくらい馬鹿だと唱える俺の説がより陰謀論化していき、
また周りから白い目で見られるのである。