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オッペンハイマーのKagochanのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.2
クリストファーノーラン監督の最新作にして今年のアカデミー賞の作品賞。
そして何より我が愛するロバートダウニーJr.さんの助演男優賞受賞作品。
そんなオッペンハイマーにて遂にマーク1000本目を迎えました!!✨
大学生の頃から始めて約7年。人生でこんなに沢山の素敵な映画たちに出会えて幸せです。

さて今作オッペンハイマー。
オッペンハイマーのカラー映像とストローズのモノクロ映像、時系列も複雑に絡み合いなんともノーラン監督らしい作品。

前半ではオッペンハイマーが原爆を作っていく過程が描かれていました。
原爆の研究をする街をロスアラモスに作り、指揮をとって研究を進める。
何よりナチスの手に原爆が渡るのだけはまずいという考えから、なんとかスピード勝負で完成させなければならないと奮闘。
最後の完成を確かめる実験を行うが、その威力を目の前に、自分が破壊者になってしまった事も実感する。
元恋人が自分のせいで自殺してしまった際に見せた動揺は、オッペンハイマーが人の死に対して正しい感性があったことを物語っている。
完成した際のスピーチのなか、自分で作った原爆に飲み込まれるような描写も特に印象的だった。

そして後半、ストロークの審査が進んでいき、同時により鮮明になるオッペンハイマーの裁判。
しっかりと戦ったオッペンハイマーは偉かったし、キティの支えも良かった。
最終的に改めて表彰されるが、それも結局は自分たちの為。

ニアゼロとされた大気の連鎖反応、宇宙からしたら結果的に核爆弾の連鎖反応が進んでしまった。
我々は破壊者になった。
そんなアメリカン・プロメテウスの罰せられた人生と、人間の醜さ、戦争の無意味さがドンと叩きつけられる様な映画でした。

プロメテウスは神々の炎を盗み、人間に与えた
この行為により彼は岩に繋がれて、永遠に罰せられた
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