ギネス

オッペンハイマーのギネスのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.9
事前情報なしで鑑賞。登場人物がまあまあ多く、誰がどういう立場で何を言い争っているのか、わかりずらい。ノーラン作品の中では分かりやすい方だが、白黒とカラーの違いが何を意味しているかわからないと更に分かりずらい。ノーラン作品の時系列シャッフルの中ではそこまで難解ではないが、登場人物の多さが悪さをしているので見失う人も多いのでは。また彼が赤狩りの標的になったことを知らなければ、聴聞会のシーンがすんなり入ってこないので、あらかじめ事前学習しておいた方が良い。原爆開発までのストーリーはこの作品の半分で、もう半分はその後のストーリーなのでこの部分を味わえないと面白さは半減。そこをクリアすることができれば3時間釘付けは間違い無い。ローランの映像的ストーリーテリングを堪能できる作品として映画館で真剣に観るべき作品。尚、日本人にとっては受け入れ難い部分もあるが、本作はオッペンハイマーの人生を追体験するものであり、極めて主観的で、エモーショナルかつ直感的なものであり、決して客観的な意見を述べるようなものではないので、歴史認識の差異は横に置いておくのが良いだろう。
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