このレビューはネタバレを含みます
もう観ない。
観た直後にそう思った。
超大作であり、アカデミー作品賞、
すべて腑に落ちる内容だったが、
今後、観ることはない。
長いのも一つの理由。それよりも、
時系列や登場人物など、すべてが
難解ですべてを理解しきれないし、
ノーラン監督も理解しきってほしい
というメッセージ性を感じず、
『オッペンハイマー』を通じて、
映画を体験してほしい。
理解する＜感じる、が正解かなと。
主人公を中心に複雑に絡み合う
人物相関や随所にある伏線など
ノーラン作品は飽きることがない。
ただメメントなど初期に比べて、
かなり難解になってる。最近だと
ダンケルクや、TENETなど。
だんだんノーラン離れをしてる
自分がいる。10年前のような、
エンターテイナー性のある作品が
観たい。その点、今作はその線は
あまりなく、面白味に欠ける。
本作は原爆製造がテーマで、
核実験を行うシーンが一番の見所。
そこに向かって物語が進むので
ハラハラ感はある。実際その場面は
かなり見応えがありリアルを追求
しているし、広島長崎の原爆描写を
敢えて見せなくても納得がいく。
白黒とカラーで映像を使い分けたり、
主人公を軸に展開する物語にどこか
共感したり(悪いことしているが)、
ノーラン監督らしい工夫が随所に
散りばめられていて、少し興味が
薄れたとしても、ファンではなく
俯瞰したところからノーラン作品は
これからも観続けたい。
1ヶ月経っても作品の余韻がある。
IMAXで観るべき！
