さよこ

オッペンハイマーのさよこのレビュー・感想・評価

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.7
【オッペンハイマーの女癖の悪さが際立つ😇】
観ようか観まいかずっと悩んで結局観た作品。

🥃全体の感想
原爆の話よりもオッペンハイマーの女癖が悪すぎて、なんでこんなんが女を囲えるのか不思議で仕方なかった。クズofクズでした😇

🥃アインシュタイン
自分のなかでアインシュタインって架空の生き物っていうか、ギリシャ神話くらい現実味のない人なんだけど、オッペンハイマーと同世代を生きてたっていうのが、なんだか不思議な気持ちになった。

🥃オッペンハイマー
その頭脳には一目置かれてたけど、面と向かって性格の悪さを指摘されるくらいには周りから人望はなさそうだった。彼自身も人間の感情にあまり興味なさそうというか、目的思考というか、よくも悪くも技術者って感じの人だった。二股だの不倫だのしてるときも自分には無感情に見えて、序盤から好感度ゼロ男なので、オッペンハイマーがたまにテンション上がったり、哀しんだりしても、スン…て感じで冷めた目で観ることになった。

🥃白黒とカラー
この映画は白黒とカラーの二部構成になっていて、過去と現在…というわけではなく、オッペンハイマー視点と、某人物の視点での二部構成だった。なので時系列も入れ替わったりして、自分には難解な演出だった。

🥃怒涛の後半戦
オッペンハイマーが某人物の策略にハマったところから一気に面白くなった。まさかそんな展開になると思ってなかったし、まさか前半から丸っと伏線になっているとは思わなかった。もう一度観たいけど、二度も観たくない。すごいジレンマ。

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⚠️この先、ネタバレあります⚠️
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🥃アメリカ視点
アメリカでは「原爆の投下により終戦を早めた」と、ポジティブな表現をされると聞いたことがあって、まさにこの映画のなかでそれらの価値観を表すセリフが要所に出てきて、なるほどこれか…と思った。自国の兵士たちの命を優先した、自国の兵士たちの命を守ったと考えるなら、彼らにとって悪い行いではないんだろう。なんせ同胞たちはきっと彼らに感謝しているはずだから。

🥃ロスアラモスでの実験
原爆の実験がうまくいって歓喜するシーンはなんとも複雑な気持ちでみていた。人を大量に◯せる道具を作れたことがそんなに嬉しいんだ?て思って。でも作品解説を読んだら「大気引火」という、地球上の全ての空気が燃えてしまう可能性がゼロではなかったなかで実験を進めていたと知って、それなら歓喜もするかと納得だった。でもそんな危険な実験を実行できちゃうあたり、科学者たちの行き過ぎた知的好奇心の高さはクレイジーだなとも思った。あとこのシーンのとき、失敗して全員被爆しちゃえとか思ってすみませんでした。

🥃堂々たる矛盾
オッペンハイマーが繰り返し「何に使うかを決めるのは自分じゃない」「自分に責任はない」と言い放っているのが印象的で、劇中でも糾弾されてたけど自分で作っておいて使うことに反対するのって何なんだろって思った。頭が良いくせに想像力ないのかな。今さら引き返せないだろ、お前が始めた物語だぞって思った。そのくせ被爆した人たちのルポ写真から目を背けたりして、ちゃんと自分のやった結果に向き合って欲しいと思った。あのときノリノリでスピーチしてたじゃんか。

🥃不倫の果て
オッペンハイマーが妻に対して「我々は苦楽をともにして強い絆がある」て言ってたんだけど、その回想に不倫相手が😇したときのシーンが使われてて、思わず苦笑してしまった。不倫相手とのいざこざを"我々(夫婦)"の括りで語るのは流石に厚かましすぎる。不倫相手が😇で落ち込んでたときに妻から「自分の罪の結果に対して私に同情しろとでも?」ってブチ切れられてたじゃん。忘れたんか??

🥃メンバーたち
オッペンハイマーは人の話を聞いてないようで、ちゃんと聞いてて、人をチェスの駒のように配置する。あのとき研究所を辞めるって言った人を引き止めたのは、その前に「暗殺する」の件があったからかな。一応仲間を庇おうとしてくれてるっぽくて良かった。このシーンのときは人情が垣間見れた。

🥃触れて欲しかったこと
デーモンコアの実験事故もこの研究所で起こったことなので、少しだけでも触れて欲しかったな。科学者たちも被爆して無傷じゃないところも描いて欲しかった。

🥃その他、いろいろ
・学生時代の殺人未遂…
・オランダ語で講義するのすごい
・金髪女ともW不倫してたってこと?は??😇
・結婚前に浮気してるやつは不倫も当然する
・ソファに全裸でピロートーク
・ハニトラ仕掛けやすそうなオッペン
・不倫相手が😇になるとき誰かに頭抑え付けられてなかった…?暗殺されたの…?
・スパイはいない!って言ってたのにいましたね
・奥さんに機密情報バラしちゃってるじゃん
・子どもを他人に預けるという選択肢
・戦時中って感じがしなかったな
・署名の断り方が性悪すぎる
・大統領のほうがヒールになる覚悟ができてる
・執念深い人は忍耐強い
・京都に落とされてたらと思うとぞっとする
・我は死神なりのシーン、厨二病かなって思った
・ジョン・F・ケネディの一票は、どの意見に対する一票だったんだろ。ついていけなかった。
・共産党に関する質疑応答で妻がつよつよだった

【余談】
頭の賢い人間が頑張ったらギリギリ手が届く範囲のところに原爆を作れる仕組みを置いとくなんて、神様は人間を試しているんだろうか?と思った。そこにあるけ触れてはいけないアダムとイヴの果実のよう。もしくはRPGでいうところの隠しアイテム。

【余談】
せっかくなのでアインシュタインのことも調べていたら「科学技術の進歩というのは、病的犯罪者の手の中にある斧のようなものだ」という言葉をみつけて、この映画の様々なシーンが頭に浮かんだ。

【余談】
この作品は作品解説を読んでようやく理解できた部分も多く、ネタバレありの解説を置いておきます。
https://eiga.com/movie/99887/special/3/
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